傾聴完全マニュアルEBook

カウンセリングに必要な傾聴力が身に付く8つの傾聴トレーニング方法

この傾聴EBookでは

傾聴EBook表紙

  • カウンセラーが作る話しやすさとは
  • 「聴いてもらえている」を作る傾聴スキル
  • 話を繰り返すことの本当の意味
  • 適切に気持ちを汲み取る方法
  • 問題解決に繋がる質問とは

など、傾聴力を身に付けるために必要なことをPDF全52ページに渡って解説しています。

これをご覧頂ければ、カウンセリングに必要な傾聴力が何なのかはもちろん、実際に取り組む際にはどのように進めれば良いのかが全て分かるようになっています。

著者の井上が心理カウンセラー、傾聴トレーナーとして15年以上活動する中で習得した、効果的・効率的に傾聴力を高めるために必要なエッセンスを凝縮しています。

このような方向けです

  • 通学で傾聴を学べる環境ではなく、独学で傾聴を身に付けたい
  • すでに傾聴を学んでいるが、どこを改善すれば良いかわからずに伸び悩んでいる

このEBookには、傾聴の方法はもちろん、具体的にどうすれば傾聴技法が身に付くか、その詳細なトレーニング方法も合わせて記載しています。

EBookの内容

本書のベースは世界中の心理カウンセラーが使用している、来談者中心療法(カール・ロジャーズ提唱)です。

目次を紹介します。

当商品に含まれるもの

  • 傾聴EBook|カウンセリングに必要な傾聴力が身に付く8つの傾聴トレーニング方法(PDF全52ページ)
  • 上記EBookのWEB版(スマホだとこちらが見やすいです)
  • 傾聴講座動画56分(広告無し、ストリーミング式)
  • 実際に傾聴を使いながら相談を聞いている様子【20分フル】1,980円無料クーポンコード

購入後にダウンロードして頂けるEBookに上記をすべて記載しています。
※傾聴講座動画は、YouTubeにアップしている動画の広告無し、画質・音質調整バージョンです。

↓は著者の井上が実際に傾聴を使って相談を受けている様子です。

読みながらEBookの内容を実践される事で、傾聴力を高める事が出来ます。

料金

2,970円(税込)

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前半部分まで無料公開しています

著者について

著者井上の顔写真著者:井上 隆裕

  • 心理カウンセラー・傾聴トレーナー
  • 国際メンターシップ協会エグゼクティブメンター
  • JAA日本アロマコーディネーター協会認定アロマコーディネーター

ジョイカウンセリングスクール代表。当スクールの心理カウンセラー養成講座、傾聴トレーニング、カウンセリングトレーニング研修、個人カウンセリングなどのすべての部門を担当。

2004年よりプロとして活動。大阪市内のプロカウンセラー養成スクールにて、心理カウンセラー養成講座の講師、個人カウンセリング、心理カウンセラーを目指す人への研修に従事。2013年にジョイカウンセリングスクールを設立

カウンセラー研修生に対する傾聴トレーニングでは、1100時間以上の傾聴ロールプレイを見て助言し、約200人の傾聴が出来るカウンセラー養成にかかわる。

よくある質問

どんな支払い方法がありますか?

クレジットカード決済(VISA/ Master/ JCB/ AMEX/ Diners)と、銀行振込(三井住友銀行)に対応しております。※クレジット決済の場合、即ダウンロードできます。

自分が主催する研修や講座でこのEBookを使用しても良いですか?

二次利用は著作権違法になりますのでご注意下さい。

紙媒体の送付は行っていますか?

USBメモリやスマホに入れているPDFファイルを、コンビニでプリントできるサービスがございますので、紙媒体希望の方には基本そちらを推奨しておりますが、こちらからの送付も可能です。その場合プラス2,200円(送料、税込)で送付しております。ご希望の場合はこちらよりご連絡下さい。

領収書は発行されますか?

購入時に記載して頂くEメールに発行されます。※銀行振り込みの場合、振り込み明細書を領収書に代えさせて頂いております。

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教材を部分的に「無料公開」します

どういった内容か気になると思いますので、前半部分の「傾聴スキル③オウム返し」まで無料公開します。

読まれてみてためになりそうだと感じられましたら、購入をご検討頂ければと思います。

1 カウンセリングで傾聴する2つの理由

はじめに、傾聴は心理カウンセリングの中でどんな役割なのか?ということを紹介します。

心理カウンセリングは、主に傾聴、分析、問題解決のスキルに大きく分けられます。流れは以下になります。

  1. 傾聴をメインに信頼関係を築く
  2. 問題の本質を分析する
  3. 問題解決のために必要なアプローチをする

本書ではカウンセリングの土台となる傾聴力を身に付けるために必要なことをお伝えします。

傾聴の効果

カウンセリングの土台のスキルとはいえ、傾聴するだけで

  • わかってもらえた。話を聴いてもらえて楽になれた。
  • 抱えていた気持ちを出せてスッキリできた
  • 自分のことが客観的に見れてこの先どうするのが適切なのかが見えた

といった効果が得られることが多いです。カウンセリングで傾聴する理由は主に以下の2つです。

傾聴する理由1

まず相手の方のことをより良く知っていくために傾聴します。

カウンセリングとは、「相手の方の問題解決のための会話」です。

そのため、相手の方がどういう状況で、何に困っていて、何をつらいと思っていて、どんな感情を抱えていて、本当はどうしたいのか?というところは、相手の方に聴かない限り、絶対にわかりません。

相手の方のことをより良く知ることは、相手の方に納得して頂ける問題解決に繋がります。

傾聴する理由2

2番目の理由は、

相手の方との 「絶対的な信頼関係」 を築くため

です。専門用語ではラポールと言われています。あなたであればこそ話せるという信頼関係が築けると次の2つのメリットがあります。

傾聴して信頼関係を築く2つのメリット

1 本当のつらさ、苦しみを出せる

1つ目のメリットは、信頼関係があると、

クライアントが感じている本当のつらさ、苦しみを出せる 点です。

自分自身にとって本当につらかった体験、苦しい体験を話すという事は、そのときのことを思い出す事でもあります。

クライアントが出したその思いを、もしカウンセラーが受け止めなかったら、クライアントは出した気持ちのやり場が無くなります。ですのでクライアントの方は、カウンセラーのかかわり方を見ながら無意識のうちに、「どこまで話すか」を決めています。

ご自身の苦しい体験も、誰にでも話せるものではないと思います。それをわかろうとしてくれる、受け止めてくれる人になら、話すことが出来るのではないでしょうか。

信頼関係があれば、表面のつらさだけでなく、その奥にあるもっとつらいことを出してもらえます。その結果大きな感情の浄化作用(気持ちがスッキリできる効果)、が得られ、そのつらい体験を基にして、具体的にこれからどうするのが自分自身にとってベストなのか、深い納得感のあるゴールを作っていくことができます。

2 カウンセラーの助言・提言を受け入れてくれる

2つ目の信頼関係を築くメリットは、

信頼関係があると、カウンセラーの助言・提言を受け入れてくれる点です。

というのも、カウンセリング終盤になると、話を聴いていてカウンセラー自身が感じていることを伝えたり、助言・提言をすることで問題解決が進むことがあります。カウンセラーが、問題解決のために、こういった方法がありますよとお伝えすることもあります。そのときに、信頼関係がなければ、それを受け取ってもらえません。

次のページから具体的に、傾聴とはどんな聴き方なのか?
どんな傾聴トレーニングをすれば傾聴スキルが身に付くのかというところにいきたいと思います。

まずは傾聴スキルの全体像から解説します。

傾聴スキル全体像

ひとことに傾聴といっても、様々な聴くスキルがあります。傾聴スキルを最短で身に付けるには、

  • 各種傾聴スキルを具体的な行動として明確にする
  • 傾聴者自身が、各種傾聴技法の効果をしっかりと把握しておく

と効率的です。

傾聴は、細分化すると次の5つに分けられます。この5つの聴き方が適切に使えるようになれば、傾聴が身に付いているといえます。

うなずきとあいづちは普段の生活ですでにやっておられる方も多いです。

次ページから、それぞれの傾聴スキルは具体的にどんな聴き方なのか、どんなトレーニングをすればこの傾聴技法が身に付くのかを紹介します。

2 受容的な態度|カウンセラーが作る話しやすさ

受容的な態度は、聴き手(カウンセラー自身)の聴く態度です。

平たくお伝えすると、話し手の方が、「とても話しやすそうな人だな」と感じてもらえる聴き手の態度です。

受容とは、「相手の方の存在そのものを受け止めること」です。

ですので、傾聴時のカウンセラーは、話し手(クライアント)がどんなことを言おうとも、それは「良い」「悪い」、「正しい」「間違っている」ということはお伝えしません。

「なんでも受け止めますよ」「なんでも自由におっしゃって下さい」ということを聴き手が言わなくても、聴き手の態度として現れているのが「受容的な態度」になります。

受容的な態度とは、話し手の方が、「この人は話しやすそうだな」「何か言っても否定されたり、評価されることはなさそうだな。」と感じられ、思っていることを自由に話してもらえるような態度です。

では具体的にどのような態度なのかをお伝えします。受容的な態度とは主に以下6つの傾聴者の態度です。

受容的な態度

  • 笑顔(相手の方が安心出来る笑顔)
  • 姿勢
  • 声のトーン(安心できる声のトーン)
  • 呼吸
  • 目の表情
  • 視線

この受容的な態度があると、なぜ話しやすいのかを解説します。

受容的な態度の詳細 「話しやすさ」の仕組み

笑顔

笑顔は、もちろん相手の方がつらいことをお話されるときは、その気持ちを汲んだ表情になります。相手の方が、「自分は受け入れられている(ウェルカムされている)んだな」と感じてもらえるような安心出来る笑顔だと話やすいです。

姿勢

姿勢は、話し手の方が「この人は自分のことをわかろうとしてくれているんだな」と感じられる姿勢になります。ですので聴き手が話しを聴きながらずっと腕組みをしていたり、椅子の背もたれにもたれかかって聴くような姿勢ではありません。

聴き手の「相手の方のことを知りたい」ということが姿勢に現れると、自然とやや前のめりになることが多いです。

声のトーン

傾聴者の声のトーンは、出来るだけ相手の方が安心出来る声のトーンが良いです。暗い声のトーンだと話し手がウェルカムされているとは思えず、話しにくいです。

呼吸

声のトーンと関連します。カウンセラー(傾聴者)の呼吸が深いと、落ち着いているように話し手に感じてもらえます。傾聴者が落ち着いているように見られると、クライアントも緊張することなく話がしやすくなります。

傾聴者が浅い呼吸でかかわると声が小さくなりますし、緊張しているように見られます。深い呼吸で関わると、落ち着いているように見られクライアントが話しやすくなります。

目の表情

目は口ほどに物を言うという言葉があります。傾聴時の傾聴者の目の表情は、相手の方が安心できる目の表情がベターです。

視線

これは目の表情とはあえて分けています。傾聴者は基本的に話し手の方の表情や目をしっかりと見ます

目を合わせすぎて話し手が圧迫感を感じるようであれば、あごや肩のあたりに視線をずらすこともありますが、基本的にしっかりと見ます。
なぜ傾聴者が話し手の目や表情をしっかりと見るのかについては、2つの理由があります。

話し手の目と表情を見る理由

1つ目の理由は、見ないと話し手の方の状態や気持ちがよくわからないからです。

相手の方の事を知る上で、会話(言葉)の内容や相手の方がどんな声のトーンでお話されているのかという視覚以外の情報はもちろん大切です。しかし、目や顔の表情に本意が現れていることはとても多いです。

さらにどんな会話の内容のときに、どんな表情なのか?を掴むこともとても大切です。暗い内容を明るく話されるのか、そうでないのかによってその後のカウンセリングの方向性も変わってきます。見ないとわかりません。

2つ目の理由は、傾聴者がしっかりと話し手の方を見ることによって、「傾聴者のかかわろうとする意思・わかろうとする意思」が話し手に伝わります。これは話し手の方が話していて、「認めてもらえている」と感じられることに繋がっていきます。

傾聴は、かかわり行動

傾聴は、英語でいうとアクティブリスニング(積極的に聴く)、カウンセリングでは「かかわり行動」とも言われています。

「しっかりと見る」という傾聴者のかかわり行動によって、話し手の方に、「この人であれば、話しても受け止めてもらえる、話してもいいのではないか」と感じて頂け、信頼関係を築けるかかわりに繋がっていきます。

  • 見ることによって相手の状態を掴む。
  • 見ることによって相手にかかわり、信頼関係を築く。

傾聴者が傾聴時にとる受容的な態度で、しっかりと見る理由は上記の2つです。

ここまで、受容的な態度のポイントについてお伝えしました。

クライアントの方は、上記のようなカウンセラー(傾聴者)の態度・かかわり方を見て、どこまで受け止めれる人なのか?どこまで話せる人なのか?を無意識のうちに感じながら話しています。

受容的な態度を身に付けるときは、傾聴しながら自分の表情、声のトーン、姿勢や呼吸がどうなのかというところに意識を向けざるを得ません。

始めのうちは、どうしても傾聴している自分自身に意識を向けながら会話をするので、相手の方の声のトーンや表情、会話の内容を掴みづらい方がほとんどです。

受容的な態度を傾聴者が意識することなく、自然と出来るようになると相手の方へ強く意識を向けながら傾聴できるようになります。

では、そうなるために受容的な態度の効果的なトレーニング法を紹介します。

受容的な態度のトレーニング法

受容的な態度は、普段の生活(家族や友人とのかかわり、職場の人とのかかわり)で非常に実践しやすいです。

一言で受容的な態度をまとめると、「話し手の方が安心感を感じてもらえる態度」です。

挨拶をするときに、安心感を抱いてもらえるような笑顔を心がける、普段から出来るだけ安心出来る声のトーンを心がける。

会話をするとき、相談事を聴くときに、相手の目をしっかりと見て、しっかりと関わる姿勢で話を聴く。

そして身近にいる「この人の笑顔は素敵だ」と思える人を見つけて、その方の真似をしてみて下さい。

一番のポイントは、「相手の方に安心してもらいたい」という思いから笑顔を心がけることで
す。

その人の傍にいるだけで安心感がある、そんな風に感じてもらえるのが受容的な態度です。

特に相手の方が安心できる声のトーンを心がける事は、寝ている時以外実行可能です。無意識のうちにこれが出来るようになるとご自身にとって、今後の人生の大きな財産になります。

なかなか笑顔になれない時は

笑顔にも色々と種類があり、自分自身の感情をごまかすために笑顔になるときもあります。

みなさんが見て、この人は無理して笑顔をしているな、見てると疲れる笑顔だなと感じる人もおられるかもしれません。

笑顔については、自分自身がストレスが強いとき、つらいときには、なかなか笑顔になれないものです。そのときには皆さんが傾聴してもらい、是非ご自身の気持ちを安定されてから受容的な態度のトレーニングに取り組んでみて下さい。

受容的な態度のまとめ

受容的な態度とは・・・

話し手の方に「話しやすそうだな」、「なんでも受け止めてくれそうだな」と感じてもらえる態度。

傾聴者の「笑顔」、「姿勢」、「声のトーン」、「呼吸」、「目の表情」、「視線」などでそれが伝わっていきます。

そして実際にカウンセリングを受けたことがある方はおわかりになると思いますが、この受容的な態度は、カウンセリングにおいて絶対に欠かせないものです。

自分の苦しい体験を話すときに、傾聴者が自分をどの程度わかろうとしてくれているか、自分を見てくれているかを、クライアントの方はとても繊細に感じておられます。

クライアントの方にも感情を出せる時期、出せない時期があります。その感情を出せるときに出してもらうために、受容的な態度はカウンセリングにおいてとても大切です。
 
この受容的な態度を、傾聴者が意識しなくても出せることは、相談者の方のお役に立つための大きなメリットになります。

では、次は傾聴技法の「うなづき」と「あいづち」のトレーニング法について紹介します。

うなずきとあいづち|聞いてもらえているを作るスキル

うなずきとは、首を立てにふってうなずくこと。

あいづちは、相手の方が話している最中に「はい」「えぇ」「そうなんですね」等、合いの手を入れることです。

普段の会話でも使っている方がほとんどだと思いますので、それが技法かよと思われる方もいらっしゃるかもしれません。

トレーニングを積んだカウンセラーが使う、うなずきとあいづちは、まぎれもなく技法です。

傾聴技法ではあいづちは、基本的に「はい」というあいづちを使うことが多いです。
技法である理由は、この「はい」1つをとっても、相手の方の気持ちを汲みながらやると、七色どころではなく、相手の気持ちの数だけ、多種多様な声のトーンのあいづちを入れていくことが出来ます。

相手の方が、話されているときは「はい」「えぇ」などとあいづちを入れず、黙って聴くのがよいのではないか?と思われる方もいらっしゃいます。

あいづちとうなずきを入れる理由は1つです。

それは、相手の方に「話を聴いてもらっているんだな」と感じてもらうためです。

うなずきとあいづちについては、やらなくても会話を聴き、理解することはできます。
傾聴技法は、基本的に話し手の方のためにある技法です。

大事なことは、話を聴いてもらっていると話し手の方に感じて頂けるかどうかです。

うなずきとあいづちをしっかりと入れていくことによって、「聴いてもらえている。ならばもっと話したい。」と相手の方に感じて頂けるようになります。

また、具体的に会話のどこであいづちを入れるのがベストなのか、迷われる方もいらっしゃいます。

これについては話し手の方の呼吸や会話の内容、話すスピードを見ながら入れていくと、相手の方に「聴いてもらえている」と感じて頂けるあいづちになります。

それではこの「うなずきとあいづち」のトレーニング法を紹介します。

うなずきとあいづちのトレーニング方法

うなずきとあいづちについても、普段の会話の中でトレーニングしやすい傾聴技法です。

うなずきに関しては、話を聴きながら自然と出来る方が多いです。

あいづちについては、まず適切に入れていくこと。入れれるようになったら、気持ちを汲みながらのあいづちが出来るとベストです。

まずは、「受容的な態度」+「うなずきとあいづち」までの聴き方のみで、5~10分間の傾聴ロールプレイを行うと効率的に身に付きます。会話の内容は何でも大丈夫です。

私が定期開催している傾聴講座では、「好きな事」や、「今ハマっている事」のテーマで話して頂いています。

傾聴ロールプレイをしていて、どんなときにこのうなずきとあいづちが抜けやすいかというと、他のスキルと合わせてトレーニングしているときと、傾聴者が緊張しているときです。

特にこれからお伝えする、「オウム返し」や「共感のことば」、「効果的な質問」と合わせて取り組んでいると、あいづちが抜ける方が多いです。

傾聴ロールプレイトレーニングを行うときは、傾聴している自分自身を客観視しながら、話し手の方へ意識を向けることで効率的に傾聴技法が身に付きます。

傾聴はスキルですので、トレーニングをすれば必ず身に付けることができます。

オウム返し|話を繰り返す事の本当の意味

オウム返しとは、「話し手の方が言われたことを、そのまま繰り返すこと」です。

例えば、「うちの上司は朝と夕方で言うことがコロコロ変わるんだ。」
と言われたら、「上司は朝と夕方で言うことがコロコロ変わるんですね。」と言われたことをそっくりそのまま繰り返します。

オウム返しのメリットですが、まず話し手と傾聴者のすれ違いが無くせます。

例えば職場では、上司から指示を受けることも多いと思います。例として、

このコピーを40部、モノクロで、ホッチキスは左上止めで14時の会議前までにやっといてくれる?

と言われたら、オウム返しを使って、

コピーを40部モノクロで、ホッチキスは左上止めで14時までにですね。わかりました。

と返すとすれ違いが無くせますし、上司もちゃんと伝わってるなという安心感、信頼感を感じられます。特に仕事では指示のすれ違いがあると、まったく意味のないことに時間を使ってしまうことにもなりかねません。

傾聴の講座でオウム返しを使った傾聴ロールプレイをして頂くと、このオウム返しに対して違和感を持たれる方が多いです。そっくりそのまま返す必要はないのではないか?要点だけ返せばよいのではないか?と思われる方も多いです。

このオウム返しは、傾聴技法でとても大切なスキルです。

傾聴技法で「オウム返し」が大切な理由

オウム返しは、次の段階である、話し手の気持ちを適切に汲む「共感のことば」のスキルや、効果的に質問をしていく質問技法の基盤になっているからです。

オウム返しを適切に出来るスキルがなければ、相手の方の気持ちを適切に汲んでいくことはできません。オウム返しが適切に出来ないと、質問の方向性もズレやすいです。

傾聴技法のオウム返しを身に付ける上で、まず大切なのは、「オウム返しの効果を知ること」です。オウム返しがいくら世界中のカウンセラーが使っているスキルだとはいえ、その技法の効果が感じられないと、それをトレーニングしようとも思えないものです。

とはいえ傾聴講座でオウム返しを実際にやっていただくと、やる側もやられる側も違和感を持つ方が非常に多いです。

その理由として、傾聴講座に出られる方は、初めて傾聴に触れる方がほとんどです。初めて傾聴のオウム返しをするときは、まず相手の方が言われることをしっかりと繰り返すことで精一杯です。

例えば

「昨日飯を食べているときに、嫁に稼ぎが悪いからなんとかならないかと言われた」

と言われたら、その言葉をなんとか繰り返して伝えようというところに意識がいきます。すると言葉が相手に届くのではなく、あさっての方向に飛んでいきます。

会話をしているのに、傾聴者の言葉が相手に届いていない状態なので、不自然な会話になります。

次にオウム返しは、要点だけ繰り返せばよいのではないか?という疑問点について紹介します。

実際のカウンセリングでは、信頼関係が出来てくると、このオウム返しをしないこともあります。 クライアントの方の言葉をそっくりそのまますべて繰り返してオウム返ししないときもあります。

しかしオウム返しのトレーニングをするときには、話し手の方の言葉をほぼすべてそっくりその

まま繰り返すことがとても大切です。

オウム返しに慣れていないと、すべてそっくりそのまま返すと不自然な感じになりやすいです。慣れている人がやると、自然に受け取られます。

なぜそっくりそのまま話し手の方の言葉を繰り返すことが大切なのか?については、2つの理由があります。

オウム返しでそのまま相手の言葉を繰り返す2つのメリット

1つ目のメリットはとてもシンプルです。話し手の言葉をすべてそっくりそのまま繰り返そうと思うと、本当に話を聴いていないと繰り返せません。

すべて繰り返そうと意識することで、話し手の言葉を一言一句漏らさずに聴こうという意識が傾聴者に芽生えます。必然的に集中しないといけないので、この聴き方をすると、傾聴者はハッキリ言ってエネルギーを使います。疲れます。10分も続けてやると汗をかく方もおられます。1回2時間以上の心理カウンセリングがほとんどないのも、お互いの集中力が切れるからです。

そして少々きつい言い方をすると、すべて繰り返せないということは、しっかりと聴けていないということでもあります。
 
2つ目のメリットは話し手の言葉をそっくりそのまま繰り返すことで、話し手の気持ちをとても汲み取りやすくなります

あなたが傾聴しているときに、

昨日飯を食べている時に、嫁に稼ぎがよくないからなんとかならないかと言われた

と言われたとします。

次の2パターンのオウム返しのうち、どちらのほうが傾聴者が話し手の気持ちをより適切に汲み取れると思いますでしょうか?

《 オウム返しA 》

 「お嫁さんに、稼ぎがよくないと言われたんですね」  

と返すパターン。

《 オウム返しB 》

「昨日ご飯を食べているときに、お嫁さんに稼ぎがよくないからなんとかならないかと言われたんですね。」 

と返すパターン。

前者は省略気味にオウム返しをし、後者のほうは、話し手の言葉をそのままオウム返ししています。

稼ぎがよくないとお嫁さんに言われるとショックだと思います。しかもこの話し手の方は、その言葉をご飯を食べているときに言われています。せっかくの食事も台無しですよね。

後者のように、話し手の言葉をすべて繰り返すことで、(繰り返せるスキルがあることで)話し手の気持ちをより的確に汲み取っていくことに繋がっていきます。

まとめると、オウム返しをそっくりそのまま行うメリットは、すべて繰り返そうとすることで

  • 傾聴者が会話にしっかりと集中出来る
  • 話し手の気持ちをより的確に汲み取れる

点です。

では次に、このオウム返しをどのようにトレーニングすれば効果的に身に付けれるのか?を紹介します。

オウム返しトレーニング法|日常生活

オウム返しは日常会話でも使える場面が多いです。

1番使いやすいのは、仕事で指示を受けた時に、それをそのままオウム返しする方法です。冒頭の例でも紹介していますが、仕事のすれ違い、余計なロスを無くせます。

以前TVの探偵ナイトスクープという番組で取り上げられていたケースですが、とある施設の代表が従業員に対し「木を切ってくれ」と依頼しました。

従業員の方はその言葉通り、木を根本から伐採したのですが、実は代表は「木の枝を切ってほしい」(剪定してほしい)という意味で伝えており、なおかつその木は代表にとってとても思い入れのある木だったんですね。

このようなすれ違いは他にも多くあると思いますが、指示を受けたときにそれをオウム返ししていれば、無くせたのではないかと思います。

オウム返しは日常会話で使いやすいケースと、使うと会話が進みにくいケースもあります。実際に取り組んでみるとその判別がつきますので、ぜひやってみて下さい。

TV番組でも司会・MCの方は比較的よくオウム返しを使っておられます。注意しながら見てみて下さい。

仕事以外でも家族の話を聞く時にも、もちろん使えます。

試しにお子さんが

今日は○○ちゃんと遊んだの!

と言ってきたら、

○○ちゃんと遊んだんだ。

と目を見ながら返してみて下さい。続きをどんどん話してくれますし、わかってもらえた感覚を持て、お子さんの自己肯定感も高まります

一番効率的なトレーニング法は、同じ傾聴を学んでいる人がいれば、その人と10分程度の傾聴ロールプレイを行うことです。

傾聴ロールプレイとは、どちらかが話す側、どちらかが聞き手になって聞き手が傾聴を実践するトレーンングです。

初めは不自然なオウム返しになるのは仕方ありません。お互いにそれを知っていると、トレーニングしやすいです。その際の注意点をお伝えします。

これから紹介するオウム返しトレーニング方法3つは、すでにどこかで傾聴を習われている方向けですが、全く初めての方も知っておいて損はありません。

ここから先は有料になります。

本書に書かれている内容を実行頂けると、傾聴力は必ず身に付きます。
傾聴は仕事に限らず普段の生活でも使用頻度が高く、一生役立ちます。コミュニケーション力アップに当EBookを是非ご活用下さい。

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